◆交流学習

 

2023年3月15日(水)

場所:三豊中学校新体育館

生徒数:1年生の114名

学習名:アサギマダラ蝶の基礎知識

担当:三豊中学校技術科 丸岡正則先生

有明浜の海浜植物とアサギマダラ飛翔会:

太田晴夫

高橋泰雄

泉宮幸司

 

三豊市観音寺市学校組合立三豊中学校です。ここで交流学習を行いました。ページの下に生徒さん達からの質問・感想があります。

 

担当の丸岡正則先生です。

 

生徒さん達が入ってくる通路にアサギマダラの標本とパネルを並べました。新体育館に集合です。

 

有明浜は2キロメートルに続く遠浅の砂浜です。ここには海浜植物のスナビキソウやウンランなどが自生しています。海浜植物の保護育成をしているのが私たち、有明浜の海浜植物とアサギマダラ飛翔会です。写真は有明浜のスナビキソウ群落です。

 

毎月の第二土曜日にはマイクロプラスチック等を収拾する清掃活動を行っています。

 

今日、覚えて帰ってほしいことを生徒さんに訴えます。旅する蝶2000kmを移動、春は北上「スナビキソウ」、秋は南下「フジバカマ」生徒さんに響いたと思います。なぜなら質疑応答で、旅する蝶の質問があったからです。関心を持って授業を聞いていたということですね。

 

アサギマダラの雄・雌の見分け方を説明します。雄は後翅(こうし)に黒い性標(せいひょう)があり、雌にはありません。アサギマダラの上の翅を前翅(ぜんし)と言い、下の翅を後翅と言うそうです。

 

アサギマダラの基礎知識に続いて、幼虫のお話に進みました。左が産み付けられた卵で、右が孵化した直後の幼虫です。孵化したらまず食事は卵の殻です。

 

3齢幼虫です。組紐模様がきれいです。

 

幼虫の顔です。

 

熱心に聞く生徒さん達です。

 

生徒さんからの質問例

 

Q)アサギマダラの雄はピロリジジンアルカロイドを好むと教えてくれましたが、雌はどんな花にやって来ますか?

A)一般的な花の蜜を吸います。

 

Q)雄と雌の割合はどれぐらいですか?。

A)ハガミ山 木之郷フジバカマ園では50対1の割合であり、雌は数が少なく珍しいです。

 

Q)アサギマダラの飛来数は増えていますか?

A)増えてはいますが、自然環境などで暑かったりすると、幼虫が死んだりしてバラツキがあります。去年の飛来数は一昨年の50%の860頭でした。


生徒さんの感想例

 

■海を越えて国境を渡るのは、アサギマダラだと聞いてびっくりしました。海面でどうやって休むのか気になりました。

 

■たくさんの知識を教えていただき、こんなにも特徴があるんだと改めて実感しました。

 

■アサギマダラの一面を知れて、一度実際にアサギマダラを見てみたくなりました。

 

■この授業を受ける前よりも少し蝶に興味が持てました。

この他にたくさんの貴重な意見がありました。

 

太田さんは最後に栗田昌裕さんの言葉を借りて、「アサギマダラは自然を見る窓、自然を映し出す鏡です。」皆さんも昆虫でも、植物でも、何かひとつ興味を持つと新しい世界が待っているのではないでしょうか。


栗田昌裕さんの本「謎の蝶アサギマダラは、なぜ海を渡るのか?」P240 未来を担う方々へのメッセージから引用しました。

 

三豊ケーブルテレビと四国新聞の取材がありました。


今回の交流学習で参考にさせていただいたのは、栗田昌裕さんの著書「謎の蝶アサギマダラはなぜ未来が読めるのか?」と「謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?」です。